2000 ギアナ高地(ベネズエラ)

 ギアナ高地、アマゾン北部に位置し、テーブルマウンテンと呼ばれる奇景が広がる地上の深淵部である。緑の魔境とも呼ばれ、世界でもっとも奥深い秘境の一つ。世界3大瀑布のひとつである、落差世界一のエンジェル滝を見に行く。滝が上から下まで約1Km。滝つぼもできない。

 世界三大瀑布は一般には、イグアス滝、ビクトリア滝とナイアガラとなっているが、ナイアガラよりも、絶対にエンジェル滝の方が偉大であると確信している。

 旅の最後には、カリブ海の島でちょっとだけ休息してきた。

旅程

2000年日程宿泊地
04AUGNRT 1730 ✈ MIA 2115 AA026マイアミ泊
05AUGMIA 1325 ✈ CCS 1641 AA937
バスにてCiudad Bolivarへ
車中泊
06AUGエンジェルフォールツアーに参加ギアナ高地キャンプ
07AUGエンジェルフォール観光ギアナ高地キャンプ
08AUGエルパソ滝、カナイマ観光
Ciudad Bolivarへ
Ciudad Bolivar泊
09AUGCiudad Bolivar観光Ciudad Bolivar泊
10AUGバスにてPuerto la cruzへPuerto la cruz泊
11AUGMochina国立公園内、カリブ海の小さな島のビーチPuerto la cruz泊
12AUGバスにてCaracasへ
CCS 1818 ✈ MIA 2122 AA938
マイアミ泊
13AUGMIA 0750 ✈ NRT 1500+1 AA027機中泊
14AUG成田着

両替レート:1USD=126.8円、1Bs=0.186円

day1. 太平洋を渡り、マイアミまで

 American航空の飛行機で、まずシアトルまで8時間。一旦、ここでアメリカに入国し、続きはマイアミまで5時間半。

 マイアミのホテルは日本で予約をしていった。、マイアミではみんなスペイン語で話していて、英語は少数派。ホテルのフロントで結構時間がかかったけどチェックイン。部屋は広くてOK。

day2. ベネズエラ入国

 午前8時に起床し、9時半のシャトルバスで空港へ。

 マイアミの空港では、日本で大流行の「シナボン」が売っていて、朝食に購入した。ゲロ甘で、甘すぎるだろこれ、食べきれない。僕はピザを食べた。

 カラカス行きの飛行機は、離陸が1時間以上遅れて14時半に出発。時差はなく17時10分にカラカスに到着。空港で両替をしてTaxiでバスターミナルへ直行した。

 なんでも、カラカスは治安が激悪だそうなので、できるだけノータッチで通過したい。首尾よく20時出発のCiudad Bolívar行きの夜行バスのチケットが買えて、今夜は車中泊。なんという強行軍。

day3. ギアナ高地へ

 朝、7時にCiudad Bolivarのバスターミナルに到着。TaxiでHotel CARACASへ。ここで一泊とも思っていたが、このまま今日出発するギアナ高地のツアーに乗れるということで、そのまま出発する。ひどい強行軍だ。

 ミニバスで近くの飛行場に行くも、カナイマまでは小型機でのピストン輸送。我々のチームは7名参加なのだけど、一度に3人しか乗れないので、飛行機は3往復した。

 我々が飛行機に乗れたのは14時半頃。約30分のフライト。カナイマまでは陸路の道はないらしい。眼下は一面の湿地&森で、人工物はあまり見えない。カナイマの村に到着。短い時間で、チキンとサラダで昼食をとる。

 さて、ここからはオリノコ川を遡上して進んでいく。水着に着替えて、16時ころ出発。まずは車で15分くらい進むと、雨が降り出し、ザアザア振り。

 雨の中、ボートに乗り換えて川を遡上していく。30分くらいボートで登ると、急流地帯があり、そこは歩くことに。でも歩くはずの河原はすっかり川になって水が流れいてる。もしかして遭難なんじゃないかと心配した。

 再びボートで川を遡上する。大雨なので、周囲のテーブルマウンテンから数多くの滝が落ちている幻想的な風景を見ることができた。この辺の滝だって、落差は相当なもんだ。

 川は細かく蛇行を繰り返し、なんども旋回するたびに、ジャングルの深いところに入っていく。緑の魔境という形容にふさわしい。頭の中で、「○○○スペシャル~♪」な音楽が流れてくる。

 ボートは数えきれない川の蛇行を旋回し、薄暗くなり始めた18時頃にキャンプに到着した。キャンプでは様々なツアーの人が集まっていて40人くらいいたんじゃなかろうか。中には日本人の二人組(女性で学校の先生とか言っていた)や、日本人のガイドさんもいた。

 キャンプの夕食は、茹ですぎたマカロニのミートソース。白人の旅行者はもりもり食べていたけど、かなりいまいち。

 夜はハンモックで寝る。ちょっと寒い。車中泊の次は、ハンモック泊(笑)。

day4. エンジェル滝

 雄鶏の雄叫びに起こされて、6時に起床。まだ雲がかかっていたが、日が昇るにつれ晴れてきた。

 いよいよエンジェルフォールだ。朝食を食べたあと、ボートにのり、一面の緑の魔境を蛇行する川を遡ること2時間。

 カーブを曲がり切った正面に、どーんとエンジェルフォールが見えてきた。すごい。

 なんでも、昨日の大雨でいつもの2倍くらいの水量があるそうだ。近くの河原に着岸し、ViewPointまで登山。落差1Kmの滝だと、滝つぼはできない。滝の水は落ちるにつれ、しぶきになり、そこいら周辺に豪雨のように降り注ぐ。ViewPointまでの登山は激しい土砂降りの中の行軍となった。

 1時間ほど登り、ViewPointに到着すると、渦巻く風で、周期的に大量の水が叩きつけてくる。雲かしぶきかわからない風景で、残念ながら美しい滝の鑑賞にはならなかったけど、自然の迫力をカラダで感じることができた。

 山を下りると、ガイドさんたちが河原で焚火でチキンを焼いている。ランチは、ポテトサラダ、チキンのBBQ、オレンジ。どれも美味しかった。

 ガイドのヨーコさんが川で泳ぐというので一緒に泳いでみた。オリノコ川の支流にあたるのだと思うけど、紅茶色の川の水で泳ぐのは、なかなかない経験。ピラニアとか、ワニはいないそう。

 エンジェル・フォールにかかる雲がとれたので、最後にもう1ショット。

 午後は雨が降るものらしい。帰りも土砂降りの中をボートで戻り、夕方にキャンプに着いた。濡れついでに、軒下の雨水でシャワー。

 夕食は、魚のから揚げと、ごはんとサラダ。キャンプはさながら合宿所のよう。

 食べ終わったら、20時45分には就寝。ハンモックにも慣れた。

day5. シウダ・ボリバル

 明け方、野生のインコが遊びに行きていた。

 ハンモックにも慣れてきて、よく眠れた。朝食後、我々のグループは行きに立ち寄る予定だった「エルパソ滝の滝くぐり」に行っていないので、急いで出発。

 2時間ほど船で下ったあと、30分くらい一昨日も歩いた道を歩く。行きはここは川になっていた。とても同じ場所とは思えない。そしてまた船にのりカナイマへ。

 エルパソ滝。この滝の裏側に渡れる隙間があるということでコースになっている。

 滝はやっぱりすごい水量で、裏側といえども、強い風を巻きこんで水が強く吹き付ける。目も開けていられないほど激しい。必死の思いで渡りきる。はっきり行って「危険」というレベル。水しぶきをちょっと浴びながらお散歩、では決してない。

 カナイマで服を着替えて、Tシャツを買ったりした。ガイドが20分後に出発と言ったが、出発したのは1時間半後だった。みんなラテンペースに慣れてきた。

 帰りの飛行機は20人くらい乗れる大き目の機材だったので、全員が1回で帰ることができた。カラカスホテルに到着。

 疲れたので、ちょっと上等なコロニアルホテルのエアコンルームに投宿。夕食は、川沿いのレストランでTボーンステーキとチキンプレートを食べ、早めに就寝。

day6. シウダ・ボリバル

 いまだに、僕はなんだか時差ぼけで4時頃目が覚める。なので、10時に朝食をHotel Italiaに食べに行ったのだけど、お腹はしっかりすいて昼食のようにがっつり食べてしまった。パン4枚、カフェコンレチェ(カフェオレ)、フゴデナランハ(オレンジジュース)、Beer、目玉焼き、ハム、チーズ。

 さて、両替がしたいのだけど、街中のBancoにいけど、T/Cの両替ができない。しかたなく、空港ならできるだろうと最寄りの空港までバスで行くのだが、Busを降りる場所がわからず行き過ぎて、30分以上歩くことになった。11時半にレストランを出て、両替を成し遂げたのは13時50分。

 両替 200USD→137,400Bs

 ゆっくり16時頃ホテルに戻り、ちょっと休憩して、17時半から買い物&夕食。

day7. プエルト・ラ・クルス

 今日は移動日。旅は順調に進み日程が余っているけど、ヤノマミに会いに行くのはさすがに厳しいとみてカリブ海のビーチへ。

 9時過ぎにホテルを出てバスターミナルへ。Puerto La Cruz行きは9時45分のバスがあるらしく、親切なおじさんが手伝ってくれてバスのチケットを購入した。一人4000Bsのバスチケットが5000Bsになっていたけど、ラクチンだったのでいいことにする。

 バスは14時到着予定だったけど、やっぱり15時に到着。ホテルを探すが、カリブ海の町というだけあって、物価が高く、4軒目でようやく投宿。1泊17000Bs。

 荷物を置き、昼食を食べに出たら、ケバブを味見させてくれたお兄さんに案内されていったら、高級レストランだった。美味しくて、たっぷりボリュームもあったのでOK。

 夕食は、ビーチ沿いに出店がたくさん出てきたので、いろいろ物色しなが歩き、お腹があまりすいていないので、軽く済ませた。

day8. プエルト・ラ・クルス

 今日は船で沖合のリゾート島(無人島)へ行く。Isla El Faroというところだと思われる。船代は2人で往復で8,000Bs。

 朝9時に出発したら、島には10時に到着。まだ朝いちばんだったらしく、観光客も少なく、売店もレストランもやっていない。本当の無人島に来てしまった。ちょっと寂しい感じだけど、ファレと椅子を借りてくつろぐ。

 11時半くらいに、レストランに搬入がはじまり、氷や肉や魚や、それと大量のビールが運び込まれる。僕も急に元気になりやる気がでてきた。早速ビールを買う。あと、カニサラダとか食べた。レストランのお姉さんがやる気がなくて注文が難しい(英語通じないし)。

 隣のファレでは、きっと大金持ちのご夫婦が白いテーブルクロスを敷いてガラスのグラスに高級そうなワインを注いで、食材や食器や様々な物資を持ち込んでいた。ああ、これがカリブの富裕層のピクニックかと感心した。だんだん、人も多くなってきた。

 雨がぽつぽつ降ってきて、帰ろうかと思っていたら突然のスコールで暴風雨。やむのを待って、船で帰る。帰りの船はいつでも好きな船に乗れるらしい。

 両替50USD→34175Bs

 部屋でシャワーをして、ベネズエラ最後のディナーを食べに行く。

day9 – 11 帰路

 地球の裏側から日本を目指す。朝、5時半に起床。6時にホテルをチェックアウト。7時のカラカス行きのバスチケットを購入。所要時間は5時間のはずだったが、途中バスが1時間ほどトラブって休憩。カラカスのバスターミナルには14時に到着。

 そのままタクシーで空港へ。カラカスまでの5時間の長距離バスは2人で12,000Bsだったのに、カラカスのバスターミナルから空港までのタクシーは20,000Bsというアンバランス。まあ、その直後には、空港の出国税で2人で29,000Bsを取られるという、価格設定の謎である。

 無事、ベネズエラを出国して、空港のターミナルで昼食。

 マイアミでは行きに泊まったホテルへ。フロントのお姉さんは同じ人で、チェックインをはじめて30秒くらいで、思い出してくれた。「ああ!おかえり」と言われスムースにチェックイン。

 翌朝も5時起きで、空港へ。飛行機はまずシアトルへ。シアトルの空港で1時間休憩、カナダ土産が並んでいて、ついつい、メイプルシロップとかキャビアを購入。小腹がすいたので、ビールと、クラムチャウダーと、ローストビーフのサンドイッチをいただいた。ベネズエラより高いけど、とても美味しかった。

 日本行の飛行機はやはり日本人も多く、日付変更線を超えて、到着40分くらい前のライトミールでは、カレーうどんを選ぶことができた。


総括

 ここは、すごく行きたかったのでかなり入念に計画。航空券もそうだけど、滝なら雨季だとか。海外発券を駆使して、夏休みになんとか実現した。

 期間中のレートは1USD=126.8円。ベネズエラボリバルは、1USD=683.5Bs。対円だと、1Bs=0.186円、おおむね五分の一。

 トータルで、2人で47万円くらい。でも現地費用15万円以下、やはり、南米は遠い。行ってしまえば、物価は安い。エンジェルフォールツアー5万円ちょいは、仕方ない。

両替レート:1USD=126.8円、1Bs=0.186円

1. 航空券 330,780円

 この旅のために、前回の旅行の時に、台湾発、日本経由、マイアミ行きの航空券を台北で海外発券しておいた。海外発券のメリットは、日本のピークシーズンに普通の値段で航空券が買えるということ。日本発だと正月とかGWとか夏休みに特別値段が上がるので、この時期に南米までこの値段でいければ価値がある。

 台北にある勝美旅行社にて予約発券。表中の価格は1人分。台北-成田の往復は別の旅行で使った/使う予定。

日本-マイアミ間TPE/NRT/MIA/NRT/TPE
 [Discounted MLER/AA+EG TWD34500] JPY122,700
マイアミ-カラカス間MIA/CCS/MIA
[Discounted SOTO HHAPUS/AA US$402.7] JPY42,690

2. 宿泊費 30,822円

04AUGマイアミ Lodgin.comで予約。
Days Inn Miami International Airport Hotel 73.13USD
08-10/AUGCiudad Bolivar Hotel Colonial 1泊16,000Bs x2泊
10-12/AUGPuerto la cruz 1泊17,000Bs x2泊
12AUGマイアミ Lodgin.comで予約。
Days Inn Miami International Airport Hotel 73.13USD

 やっぱり、マイアミがダントツに高く、1泊9,300円程度。ベネズエラは1泊3,000円内外。

3. 国内移動と観光 80,025円

4/AUGTaxi マイアミ空港→ホテル 10USD
5/AUGTaxi カラカス空港→バスターミナル 20,000Bs
Bus カラカス → Ciudad Bolivar 15,000Bs
6/AUGTaxi バスターミナル→Hotel カラカス 2000Bs
Tour エンジェルフォールツアー 205USD x2 = 410USD
カナイマ地区の入場料 8000Bs x2
9/AUG市内バス 空港まで 120Bs x2
10/AUGBus Ciudad Bolivar → Puerto la cruz 10,000Bs (本当は8,000Bs)
11/AUGIsla El Faro 往復の渡し船 8,000Bs
ファレと椅子のレンタル料 2,500+1,000=3,500Bs
12/AUGBus Puerto la cruz → カラカス 12,000Bs
Taxi バスターミナル → 空港 20,000Bs
出国税 29,000Bs
Taxi マイアミ空港 → ホテル 12USD

 まあ、メインのエンジェルフォールツアーが2泊3日、飛行機と船をチャーターしてジャングルの奥地でキャンプ、食事つき、ガイド付きで2人で410USD=52,000円くらい。これが半分以上。そらや、それくらいかかるだろう。基本的に人が住んでいないところに行くのには金がかかる。

 長距離バスはやっぱ産油国だからか非常に安く、タクシーはボラれているのかわからないけど、結構高い。

4. 食費 21,270円

5/AUGマイアミ空港で朝食:ピザ 11.05USD、シナボン 4.49USD
カフェコンレチェ 1.62USD
カラカスで買いもの(水、プリングルス、チョコ) 1,400Bs
6/AUGカナイマで朝食(チキン、サラダ)金額不明
8/AUG昼食:ビール1,000、コーラ850、サンドイッチx2=3,500Bs
ドライブイン:ビール400、ジュース450
夕食:Tボーンステーキ2500、チキンプレート1,900、
 Beer500x2、オレンジジュース500、+10%でトータル6,750Bs
9/AUG朝食@Hotel Italia:(3000 x2 + 500) + 10%でトータル7,150Bs
コーラ、オレンジジュースなど、1,400Bs
買い物:水、コーラ、ジュースで980Bs
夕食:魚のから揚げ、スペアリブなど、7,000Bs
10/AUG昼食:ケバブ2,000×2、オレンジジュース700、ビール750x2 +10% = 7,000Bs
水、コーラで1,500Bs
夕食:チキンバーガー、チキンサラダ、
 ビール、パイナップルシェイク、パッションフルーツジュースなど7,000Bs
11/AUG島:Beer+コーク 1,400Bs
島:サラダ+Beer 4,900Bs
豪華ディナー:ペッパーステーキ、シーフードグリル、など17,000Bs
12/AUG昼食@カラカス空港:ポークソテー、ペッパーステーキなど25,000Bs
(ステーキは2.5cmくらいの厚みですごく上等で美味しかった)
13/AUG軽食@シアトル空港:
 ビール、クラムチャウダー、ローストビーフサンドイッチで11.65USD

 平均的にベネズエラでの食事はビールも飲んで2人で7,000Bs=1,300円くらいで、十分安い。高級店や空港ではもっと高い。ツアーだったり、機内食が多くて、日数の割に安価になったのかもしれない。

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