2003 中欧3国

 オーストリアの音楽の都「ウィーン」を軸に、チェコとハンガリーを加えた3カ国を訪問した。古い石畳の道、美しい教会や歴史のある建造物。音楽や芸術が普段づかいである文化。ここには、高度に素晴らしい文化や芸術があり、音楽を愛する我々としては、本場のオペラも鑑賞したいし、有名な作曲家たちを産み出したその街や文化に触れてみたいと常々思っていたので、それが叶った旅である。

 ヨーロッパというと、どうしても、物価が高い、歳をとってからでも行ける、新興国に比べて変化がないので今でなくてもいい。という理由で優先度は下がり気味だが、いつかきっと、また来たいものだ。

旅程

2003年日程宿泊
24APRNRT 1055 ✈ LHR 1515 BA006
LHR 0805 ✈ PRG 2100  BA858
プラハ泊
25APRプラハの街と教会などプラハ泊
26APRミュシャ美術館、プラハ城プラハ泊
27APRストラホフ修道院などプラハ泊
28APRプラハ 🚃 ウィーン
1900 屋根の上のバイオリン弾き@VOLKSOPER
ウィーン泊
29APRフォルクスガルテン、美術史博物館、ホテルザッハー、
シュエファン大聖堂、郊外のホイリゲ
ウィーン泊
30APRシェーンブルン宮殿
1930 夢遊病の女@STAATSOPER
ウィーン泊
01MAYアウグスティーナ教会、郊外のホイリゲウィーン泊
02MAYウィーン 🚃 ブタペスト
王宮観光、マーチャーシュ聖堂、砦
ブタペスト泊
03MAYリスト広場、聖イシュトヴァーン大聖堂ブタペスト泊
04MAYセチェーニ温泉ブタペスト泊
05MAYBUD 0825 ✈ LHR 1005 BA865
LHR 1340 ✈ NRT 0910+1 BA005
機中泊
06MAY帰国

day1. プラハへ移動

両替レート:1Kc = 4.794円

 ヒースロー経由でプラハへ。長い飛行機の移動。プラハに到着し、とりあえず30,000円を両替。6,363Kcを受け取った。市内交通の3days pass(200kc)を2枚購入。宿代を払って、ホテル(というかユースホステル)にチェックイン。

 水60Kcとビール45Kcを購入。部屋でビールをいただくが、チェコのビールは美味い。

day2. プラハ

 教会の鐘の音で目が覚め、ホテルで朝食(コンチネンタル+紅茶)をいただく。さあ観光に、と市内に繰り出した。世界遺産にもなっているプラハの街並みは美しい。

 9時に時計塔のからくり時計を見る。9時ちょうどに時計の上の小窓から人形がでてきて、出し物をしてくれる。このからくりの原型が14~15世紀に作られたかと思うと驚きだ。

 聖ミクラーシュ教会を見学。18世紀前半につくられたバロック様式の教会だ。

 聖ミクラーシュ教会の内部はシャンデリアやステンドグラスがふんだんにあり、色調は明るく、キラキラしている。重厚というより優雅。荘厳というよりかわいい感じがする。

 装飾は華美で、フレスコ画がパステル調で明るいイメージを出している。デコラティブで僕の好きなタイプ。

 ミクラーシュ教会はバロック建築の代表とも言われている。見て分かる通り、像が多く、豪華で華やかな装飾で満ちている。これは、16世紀に成立したプロテスタントを17-18世紀にカソリックが上書きしようとして生まれたものだそうだ。当時、ハプスブルク家がその黄金を惜しげもなく使って、教会を豪華に飾り立てていったことで、このような貴族的な意匠が作成されたとのこと。僕の趣向に基づく意見としては、素晴らしい。

 火薬塔をくぐり抜け、市民会館(スメタナホール)に到着。プラハが本当に音楽の街だと心から感心したのは、街中の至る所で毎日のようにコンサートが開かれていること。市民会館の周辺では、学生さんや若い音楽家が自分たちの公演のチケットを一生懸命に売りさばいていて、しかも、会場はホールだったり、教会だったり、場合によっては、スーパーの中の階段とかだったりと、本当に至る所だ。音楽が溢れているというのがよく分かる。

 続いて、聖ヤコブ教会を見学した。元々は13世紀の教会だったが、火災により18世紀に再建されており、見ての通り豪華絢爛なバロック様式になっている。雰囲気は、重厚な感じになっている。

 ヨーロッパにはたくさん教会があるが、それぞれの教会は美しく、個性があり、観光が教会めぐりになるのも頷ける。(日本でも京都に行くと寺巡りだ)。

 なので、というわけでもないが、ユダヤ人街の方も歩いてみる。

 ユダヤ人街とはいえ、街並みは変わったことはなく、プラハの美しい街である。旧新シナゴーグに入ってみた。このギザギザ屋根が特徴的だ。

 旧新シナゴーグとは、なんともわかりにくい名前だ。いったい、古いのか、新しいのか。正解は古い。13世紀に完成したヨーロッパ最古の現役のシナゴーグであるらしい。元々が「新シナゴーグ」と呼ばれていたが、16世紀に周辺にシナゴーグが建設されたため、旧新シナゴーグとなったらしい。13世紀には新しかったということか(笑)。

 入場料は200Kcも取られた。ちょっと高いのではないかと思う。キリスト教会は、多くのところが入場は無料だというのに、開かれた宗教ではない故にであろうか。男性は紙でできた河童のお皿のような帽子を渡されて、それを頭にのせる。

 ヴルタヴァ川はチェコ語で、ドイツ語でモルダウ川と呼ばれ、日本人にはこちらの名前が親しみやすい。プラハは街全体が観光地で観光客もたくさんいるので、写真は撮りやすい。むしろ、どちらにカメラを向けても絵になる景色ばかりだ。

 そのまま川辺を歩き、カレル橋へ。似顔絵書きや、お土産売りがたくさんいてにぎわっている。昼食は、トラム駅前のイタリアンへ。ラビオリやリゾット、そしてビールを頂いた。安定して美味しい。

 両替をした。1万円→1,832Kc、これは両替屋の選定をミスった。ひどいレート。気を取り直して、別の両替屋でもう一回、1万円→2,235Kc、この差はひどい。

 プラハ城に行ってみたが、見どころを全部見ようとすると今日これからでは見切れないことがわかり、別の日に来ることにする。チケットは1日券しかなかったのだ。

 ペトシーンの丘に登ることにした。昨日買った3 days passが大活躍。ケーブルカーもこの券で乗ることができる。丘は白い桜が咲いていた。展望台はエレベーターがなく、らせん階段を頑張って登る。見晴らしがよく、プラハ城やカレル橋や街の様子が一望できた。

 夕方になり、午前中に市民会館でチケットを買った、若者のコンサートに行った。近くの教会が会場だ。教会ということもあるのか、ソプラノとオーボエとオルガンの宗教曲中心のもの。コンサートそのものは学生さんの小遣い稼ぎの発表会というレベルなんだけど、それを人々が受け入れて、支援している感じがとても暖かく感じる。夕方の教会はちょっと寒かった。

 夕食は広場の時計台の脇のレストランへ。いよいよチェコ料理に挑戦。スモークポーク、グヤーシュ(ビーフシチュー?)。付け合わせの酢づけキャベツが美味しいし、クネドリーキという蒸しパンのようなものも、案外イケた。もちろんビールもいただき、二人で合計540Kc(約2,600円)。

day3. プラハ

 朝食は昨日スーパーで仕入れた、パンとハムとチーズとヨーグルトなどで部屋でいただく。

 パン10.9Kc、ハム100gで13.4Kc、チーズ100gで20.9Kc、ヨーグルト2種9.4Kc+5.5Kc、バター12.9Kcで合計73Kc(約350円)。チーズは日本ではすごく高いのに、こちらでは、思う存分食べられる。すべて美味しい。部屋食だけど幸福度はかなり高い。外食は高いけど、食材が安いのはヨーロッパらしい。

 今日も、市民会館に行き、明日の夜の公演のチケットを購入した。モツレクをスメタナホールでやるらしい。スメタナホールも聴いてみたいみたいし、どんなものだろうか。

 その後、コインランドリーを見つけて、洗濯。3、4日ならともかく、10日間とかだと洗濯しないと、大量の着替えを運ぶことになる。このようにコインランドリーがあると便利。

 洗濯の後はミュシャ美術館に行った。ミュシャのポスターばかりでなく、油絵やデッサンなどもあったり、ポスター等のモデルになった女性の写真があったりして、興味深い。ミュシャも装飾が多い感じが、僕は好き。

 さて、昼食をいただき、午後は地下鉄とトラムを乗り継いでプラハ城へ。

 聖ヴィート大聖堂。プラハ城の中にある。プラハで最も大きく、最も重要な教会であり、ゴシック建築の代表例とも言われるすばらしい教会。14世紀の建物だ。

 聖ヴィート大聖堂のステンドグラス。このステンドグラスの絵柄はミュシャがデザインしたもの。もう、めちゃくちゃすごい美しい。

 クワイヤを支えるフライング・バットレスと小尖塔が見える。ゴシック建築に見られる構造で、高い天井と大きなステンドグラスを実現できる。その向こうに聖イジー聖堂が見える。正面は17世紀のものだが、建物は10世紀に建てられ、火災により12世紀に修復されたロマネスク様式の建物。プラハで2番目に古いらしい。

 明日の朝食の買い出しをしてから、夕食は楽しみにしていたビアホールU Medvídkůへ。チェコ料理、ソーセージ、ビールでチップ込み450Kc。

day4. プラハ

 朝食は昨日より一段豪華。しっかり買い出しした甲斐がある。202.5Kc(約970円)だ。

 今日は、まず中央駅に行き、明日のウィーン行の切符を買う。明日の昼前にはオーストリアにだ。切符はすんなり買えた。

 ストラホフ修道院にを見に行った。修道院というよりも図書館で、蔵書の迫力がすごい。神学の間、哲学の間もともに図書館で無数の古書がならんでいる。哲学の間は天井のフレスコ画も見事だ。

 雨がぽつぽつ降ってきたので、昼食にホットドッグを買ってホテルに戻る。このホットドッグ、日本のものよりだいぶ上等。ソーセージがまるで別物だし、パンもサクっとしていて美味しい。チェコのビールはいつでも美味しい。

 1時間くらいしたら晴れてきたので、プラハにある有名な現代建築を見に行った。ダンシング・ハウスと呼ばれていて、1992-1996年の建築。中世からの古い歴史のある建物と、このような現代的な建築がうまく共存できている、そのセンスがすごい。

 カレル橋周辺に戻ってきた。本当にどこを切り取っても、絵になる街だ。

 ビール工場に行き、軽く、マリネードソーセージとビールで乾杯。かなりブラウンな色のビールで味わい深い。帰りに、おとといハムを買った店で、また2種類のハムを購入(明日の朝食用)。

 さて、スメタナホールで期待のモツレクを聞いた。演奏はちょっと小編成で、重厚感がないが、一生懸命さはわかる。ホールはさすが、すばらしい。

 夕食は、昨日の店に行ったら、もう閉まっていて別の店へ。そちらは、すごく混んでいて注文して1時間くらい待たされたけど、料理は最高に美味しかった。Old Bohemian料理だった。ボリュームが多く、時間も遅くて食べきれなかったのが残念。

 明日は移動のため、早起き。

day5. ウィーン

両替レート:1€ = 150.44円

 いつも通り部屋で美味しく朝食を食べて、プラハ中央駅からウィーンへ。列車はチェコの田舎風景の中を走り、ウィーンが近づくと車窓は近代的な街並みと変わっていた。都会にきた感じだ。

 両替は1,190Kc→37€、10,000円→70.46€。

 トラムに乗り、ホテルへチェックイン。ホテルというかドミトリーの部屋を借り切ったようなWの部屋の安宿だ。部屋は狭いけど、コインランドリーや中庭があり便利そう。シャワーをして、昼寝をした。

 夕方、このために持ってきた一張羅でおめかしをしてフォルクスオーパーへ。1時間半早く着いてしまったので、近くのカフェで、お茶とケーキとビールで休憩。

 ウィーンで鑑賞する本物の「屋根の上のバイオリン弾き」は鳥肌ものだった。すごい、感激。席も3Fの最前列で良く見えた。演奏も歌も踊りも全部大満足、やっぱ本場の本物。ホールの人も、観客もみな上品でよい雰囲気だった。安宿に帰るのが恥ずかしい。

 今夜は夕食は部屋で軽く済ませることにして、明日の朝食と一緒にスーパーで買い出し(12.47€ = 約1900円)。

day6. ウィーン

 今朝は中庭でゆっくりと朝食をとりながら、ホテルの中のコインランドリーで洗濯。乾燥機もあるので、洗濯まわしながら、中庭でゆったり。(洗濯は4Wash、2Dryで6€)

 11時頃出発。72h ticketを購入(12€ x2)して、市内をトラムで1周ぐるっと回ってみた。やっぱプラハと比べると格段に都会だ。

 ホーフブルク王宮の横にあるフォルクスガルテンに入り、散歩をした。ここには、モーツアルトの記念像があり、記念撮影。芝生の花壇もト音記号になっている。

 隣接する美術史博物館に入る。宗教画が多い。エジプトコーナーや宝物コーナーなどはさくっと通り抜けたけど、トータル2時間半くらいかかった。日本と違い、写真も模写もOKで自由な感じ。美術館の中のカフェも素敵だった。

 昼食は美術館にいて食べなかったので、ちょっと贅沢にホテルザッハーに行き、ザッハートルテを食べることに。

 ザッハートルテ、フルーツケーキ、マリアテレジア、ビール。ザッハートルテは贅沢に生クリームがたっぷり乗っていて、やっぱ本場の高級感がある。

 ここで、両替、10000円→57.66€(大失敗!)

 それから、ウィーンで最も高くそびえているシュテファン大聖堂を見学。136.7mで教会の塔としては世界3位(1位、2位はドイツにある)。14~15世紀に建てられたゴシック様式の大聖堂だ。

 内部の装飾も精緻で美しい。

 その後は、トラムにのってホイリゲの集まっているGrinzingへ。古き正統派ホイリゲ街でオーストリアで最も有名なホイリゲ村はオーストリアのちょっと田舎という感じ。平屋の店ばかりになる。

 いろいろ覗いてみて、一番にぎわっていたZum Martin Seppに入る。最初にブッフェで、サラダ、ラム、ポテト、野菜フライをいただく、ホイリゲ=白ワインはジョッキに入って出てくる。

 スペアリブを追加で注文したら、巨大なカタマリで、たっぷりのポテトとキャベツの付け合わせ。味も抜群。肉は甘めの味付けにスパイスも効いている。

 すごくおいしいけど、胃袋に入りきらなかったので、お持ち帰りで明日の朝食にする。デザートまで行けず、残念。あと、店ではアコーディオンの生演奏が雰囲気を盛り上げていてすばらしい。

day7. ウィーン

 今日は、ウィーンのハイライト、シェーンブルン宮殿とオペラの日。

 今日の両替は10000円→70.69€でまずまず。

 シェーンブルンに着くと、まず庭園を見学、グロリエッテ、宮殿と見て歩いた。一つ一つが大きいので見た目に騙されるけど、距離は結構あり、坂道で結構大変。

 シェーンブルン宮殿の鏡の間では、幼いモーツアルトがマリーアントワネットに求婚したそうだ。僕は世界史はからっきしなので、もっと勉強してくればよかった。少なくとも、ベルサイユのバラくらいは読んでくるべきだったと猛反省。

 庭園のベンチでサンドイッチで昼食をとり、ホテルに戻って、夜のオペラのための準備とおめかし。

 夕食はオペラ座の近くのブッフェでいただく。ウィンナーシュニッツェル、チキンのトマトクリーム煮など。ウィンナーシュニッツェルは牛肉かと思っていたが、この店ではチキンだった。他の店ではポークだったので、いろいろなのかな。ブッフェは安かったけど、揚げたてが食べられて美味しかった。

 いよいよオペラ。まず、劇場の建築のすばらしさよ、格調高くて貴族にならないといけない感じ。

 席は3F席(座席番号の表示は3Fなんだけど写真でみると6Fに見える)で、残念なことに3列目だったので、オペラとしては、かなり見えにくい席だった。でも、音楽はさすがで、大迫力。ソプラノとテノールは見事で、「ブラボー」の声がたくさんあがっていた。いや、本当にすごい。来て見て聴いた価値があるというもの、一生の思い出になる体験だ。

day 8. ウィーン

 ウィーン最後の日なので、朝からハンガリー行きに備え、洗濯をしておく。南駅に行き、ブタペスト行きの切符を購入しようとしたら、南駅じゃなくてホテルに近い方の西駅(ウェストバンホフ)の方が本数が多く、朝も楽なのがわかりそちらへ。

 駅から中心街へ向かって散歩。マリアヒルファー通りを歩くが、今日はメーデーなので、レストラン以外の店はほとんど閉まっている。

 通りがかりに、一つ教会に立ち寄る。アウグスティーナ教会というらしい14世紀のゴシック様式だ。立派なパイプオルガンが見える。

 昼食は、風致保護地区のLUXというレストランでブッフェをいただく。本当は注文して食べたいけど、ドイツ語読めないし、ブッフェはラクチン。このお店は、チーズ、ハム、ソーセージ、卵、パンという朝食みたいな内容だったけど、美味しかったのと、何よりお店の雰囲気が素晴らしい。

 今日の両替は5000円→33.84€

 昼食後、王宮に行くが、メーデーのため宝物館も図書館も入れない。しかたなく、買い物、散歩、ホテルで昼寝。

 夕食はおととい味をしめたホイリゲへ。村の雰囲気がとてもいい。今度は日本語で誘われたアルテス・プレスハウスというお店にはいってみた。ブッフェ中心のお店で、まず白ワインを頼む。ジョッキで出てくる。ウィンナーシュニッツェル、野菜のマリネ、フレンチフライでスタート。おかわりはソーセージとクリームポテト。このポテトが美味しかった。

 今日は加減をしたので、デザートまで行くことができた。アップルシュトルーデルのクリーム添え。ホイリゲはお気に入りになった。また行きたい。

day 9. ブタペスト

両替レート:1Fl = 0.587円

 列車でブタペストへ。ブタペストで降りたところで、客引きのおじさんに声をかけられ、彼の家に民泊を勧誘された。ついていくと、別に宿泊用の設備はなくて、家族で住んでいるマンションだ。住居の一部屋を使わせてもらうスタイルで、リビングやトイレなども共用。奥さんも良い感じだし、中学生の男の子もいた。よさそうなので、投宿することにした。部屋の入り方(暗証番号)をおしえてもらう。マンションにはエレベータがあるのだけど、ヨーロッパの古いエレベータで、映画の中でしかみたこのとのないやつ。乗り方覚えないと難しい。

 まずは王宮観光。マーチャーシュ聖堂に入ると、15世紀のゴシック様式なんだけど、今までの教会と壁画の様子が異なり、なんとなくモスクっぽい。

 と思ったら、16世紀にはモスクだったことがあるらしい。

 今日の両替は10,000円→15,900Fl

 次に砦に行き、記念写真を撮り、お茶とケーキとビールで休憩をする。

 王宮内をぐるっと観光したあと、マンモスショッピングセンターに行き、明日の朝食用のハムや水やパンやワインを購入。

 夕食は、今日はハンガリーの休日らしく心配していたが、いい雰囲気のお店を発見して入店。英語のメニューがあってよかった。魚のからあげ、牛肉のパプリカ煮込みを注文。どれも美味しかったけど、量が多く、付け合わせのポテトを持ち帰りにしてもらう。お店の人たちがみな親切で、居心地がよかった。

 宿の人たちも親切であたり。

day10. ブタペスト

 今日もせっせと観光。3 days ticketを購入、1,850Fl x2。切符は買うのだけど、改札もないし、抜き打ちといわれる検札もこない。万一、無賃乗車がばれるとペナルティが大きすぎるので、みんなちゃんと切符を買うらしい。

 ハンガリーの音楽家といえば、フランツ・リスト、バルトーク、コダーイあたりが思いつくが、有名なのはダントツでリストだろう。ラ・カンパネラ、愛の夢、メフィスト・ワルツ等など。ピアノ弾きとしては、このツーショットは宝物。

 いつか、ワルシャワへショパンに会いに行かねば。

 まず、聖イシュトヴァーン大聖堂へ。こちらは割と新しく19世紀から20世紀初頭の建築、新古典主義様式にあたる。祭壇の聖イシュトヴァーンの像をみて、それから塔に登る。また螺旋階段。最後の教会のドームのところまできたら、階段も足がすくむ。

 展望のある外はもっと落ち着かない。風もつよく、高所恐怖。

 昼食は、目抜き通りのヴァーツィ通りにあるカフェでいただく。グヤーシュと、チキンのクリームソースマッシュルーム。ガイドブックにあるMATCHというスーパーに行き、おみやげ物を物色。

 夕食は中世の様式のレストランがあると探して行くが、予約が必要とのことで入れず、明日の予約を取る。代わりの店を探し、雰囲気がよくバイオリンとポーターの生演奏のある店でいただいた。お味はまあ、ふつう。

 帰り道はトラム2つ分歩いてしまい、くさり橋からケーブルカーで王宮に行き、砦の夜景スポットに行き、さらに地下鉄の駅まで1時間半以上歩いた。しかし、夜の砦周辺はちょっと治安に不安を感じた。

day11. ブタペスト

 ゆっくり9時前に起床。朝食の時に奥さんが紅茶をいれてくれた。ありがとう。

 午前中は、マンモスやMATCHでおみやげ物のお買い物。荷物をもって宿にいったん戻り、いざセチェーニ温泉へ。

 今日の両替は10,000円→18,150Fl

 到着後、入場前にまず昼食にした。外の売店で、ソーセージ、焼き鳥、ポテトを購入。ソーセージはピリ辛で美味しく、焼き鳥は間に玉ねぎと豚の油が挟んであり、鶏肉のパサつきをカバーしている。きゅうりとキャベツのピクルスとよく合う。美味しい。

 さて、昼食のあとはいよいよ温泉。更衣室で水着に着替える。外の温泉プールはにぎわっていて、常連のおじいさんがチェスをやっている。かっこいい。

 日本人は珍しいのか、温泉でおじさんに話しかけられる。「ドイツ語は話せるか?」「いや」「ロシア語はどうだ?」「いや、英語だけ」「わしは英語はわからん、ニコっ」って感じで、あとは笑顔だけで会話した。

 38度の温泉プールは実に気持ちがいい。室内のプールは本物の温泉で、硫黄の香りがして、いいお湯。でも水着。姫はマッサージに挑戦するというので、予約と支払いを手伝って。マッサージ中は僕はビール。

 最後にアイスクリームをいただいて戻ることにする。

 夕食は昨日予約した「Sirランスロット」というレストラン。予約してたので、すんなり中に入り、2種類のコースメニューを注文した。

 いきなり巨大なスープが出てくる。クリームスープと、チェリーのフルーツスープ。美味しい。しかし巨大なボウルに出てくるのでとても食べきれない。

 次はメイン、これまた特大の大皿に山盛りのお料理。中世式にナイフと手で食べるスタイルなのだけど、魚のグリルの方はとっても食べるのが困難。肉の方は骨付き牛肉と骨付きアヒルのもも肉のグリル。付け合わせにそれぞれピクルスやポテト、ミックスベジタブルなど。あまりの量に見ただけでお腹いっぱい。

 もちろん、美味しかったのだけど、ちょっと食べきれない。そして、デザートが出てくる。こちらも、これでもかというくらいの山盛り。

 もしかしてコースメニューが2人分だったのか、それとも中世の人って現代人の2倍くらい食べたということなのか。明日が帰る日じゃなかったらお持ち帰りするのに。7850Fl、約4600円。

 途中、トラムで通りかかった橋で途中下車して夜景を撮影、部屋に戻ると、アンナさん(奥さん)が待っていてくれて、お別れの挨拶、りんごジュースを用意してくれた。お互い、もっと英語ができたらよかったのにね。明日は朝早いので、静かにそーっと出ていく。

day12. 帰路

 ブタペストの空港行のバスも3day ticketで乗れた。なんという無敵っぷり。空港で買い物したり、お茶したり。

 帰りもロンドン経由で日本まで長い飛行機。  


総括

 まず、両替が難しかった。アジアのようにいたるところにMONEY EXCHANGEがあるわけでもなく、レートが張り出されているわけでもなく、銀行で両替が気安くできるわけでもなく。両替所の当たり外れが大きい。

 各項目の合計金額は、クレカで購入したものは正しいレートで、それ以外は我々の両替レートで計算した。

通貨公示レート
(事後調査)
我々の実績
チェコ・コルナ1Kc = 4.220円1Kc = 4.794円
ユーロ1€ = 134.42円1€ = 150.44円
ハンガリー・フォリント1Fl = 0.540円1Fl = 0.587円

 残念ながら、往復の航空券の費用が記録として失われている。現地滞在費として集計すると、約20万円(お土産代などを除く)。

1. 宿泊費 58,000円

 宿代は、節約した。プラハはユースホステルみたいなホテルだし、ウィーンもドミトリーの部屋を貸し切ったダブルみたいな安宿(ウィーンはコインランドリーと中庭があって便利だった)。ブタペストに至っては、民家の一部屋だ。

 ヨーロッパの美しい街を堪能し、レストランで舌鼓をうち、優雅におめかししてオペラを鑑賞するという風には、宿はちょっと不釣り合いだったかもしれない。それでも1泊5800円相当というのは、アジアでは考えられない金額。

24-28APRプラハ Hostel Tyn 1泊1200CZK
日本からネットで3泊予約、1泊延泊してトータル4泊 = 4800CZK
28APR-02MAYウィーン Hotel Ruthensteiner 4泊で164.8€
日本からネットで予約。
02-05MAYブタペスト 駅で声を掛けられて民家に民泊。1泊28USD、3泊で84USD。
ドルで払って、Flでおつりをもらう。

2. 移動と観光 80,300円

 下表の★印は、日本からインターネットで事前にチケットを購入したコンサート。やっぱりこの2つは断然本物で素晴らしかった。日本ではこの値段では絶対に見れない。

24APRプラハ 3days pass 200Kc x 2
25APR旧新シナゴーグ 200Kc x2
聖ミクラーシュ教会 50Kc x2
展望台 50Kc x2
コンサート@教会 390Kc x2
26APRミュシャ美術館 120Kc x2
プラハ城 220Kc x2
27APRストラホフ修道院 60Kc x2 + Camera 50Kc = 170 Kc
コンサート@スメタナホール 800Kc x2
28APRプラハ→ウィーンの鉄道 902Kc x 2 + 40(指定席) = 1844Kc
ウィーンのトラム 2€ x2、地下鉄1.5€ x4
★屋根の上のバイオリン弾き@VOLKSOPER 55€ x2
29APRウィーン 72h ticket  12€ x2
美術史博物館 9€ x2
30APRシェーンブルン(グロリエッテ 2.3€、宮殿 10.5€)x2 = 25.6€
★夢遊病の女@STAATSOPER 32€ x2
2MAYウィーン→ブタペストの鉄道 37.6€x2 + 6.8€(指定)= 82€
マーチャーシュ教会 400Fl x2
3MAYブタペスト 3 days ticket 1850Fl x2
教会の展望台 500Fl x2
ケーブルカー 500Fl x2
4MAYセチェーニ温泉 1100Fl x2

3. 食費 60,500円

 食費については、買い食いなど記録が漏れているものなどありそうなので、主なものとして記載。レストランでの食事はチップ込みの支払い価格。チップはだいたい20~25%くらい。

 食事は旅の大事なイベントなので、食べたいものをじゃんじゃん食べた。量が多くて食べきれないと、持ち帰りが基本的にOKなのがうれしい。

 スーパーで買う、ハムやチーズ、パンは、安くて、すごくおいしい。これは本当で、下手な外食より美味しい。なお、予想されていたことだが、ウィーンが一番高く、ブタペストが一番安い。

24APRヒースロー空港:オレンジジュース 1.9£、ビール2.85£
プラハ:水 60Kc、ビール45Kc
25APR朝食@ホテル:コンチネンタル+Tea 83Kc
昼食@イタリアン ラビオリ、リゾット、Beer他 675Kc
休憩:ビール、リンゴジュース 75Kc
夕食@チェコ料理 ビール59×2、グャーシュ164、スモークポーク156他 合計540Kc
26APR朝食@スーパーで購入:パン10.9、ハム100g 13.4、チーズ100g 20.9
 ヨーグルト9.4+5.5、バター12.9 合計 73Kc
昼食:ビール80、お茶40、ケーキ55他 200Kc
夕食@チェコ料理、ビアホールU Medvídků
 チェコ料理89+99、ソーセージ69、ビール他 合計450Kc
27APR朝食@スーパーで購入:ハム31、ヨーグルトとチーズ45.6、パン45、りんご21
 ペプシ+牛乳+サラダ=39.9 合計182.5
昼食:水15、ホットドッグ25 x2、Beer 30 合計95Kc
Beer工場:ビール+ソーセージマリネ 100Kc
買い食い:アイス 25Kc
夕食:OldBohemian料理 450Kc
28APR朝食@スーパーで購入:ハム 39.1、牛乳とヨーグルト 28.3 合計 67.4Kc
ウィーン:お茶とケーキーとビール 8.5€
夕食と明日の朝を兼用:パン、サンドイッチ、ハム、飲み物等 12.47€
29APR朝食:ありもので適当に
昼食@ホテルザッハー ザッハトルテ、フルーツケーキ、マリアテレジア、ビール 22€
夕食:ホイリゲ「Zum Martin Sepp」 ブッフェ+スペアリブ、白ワイン 35€
30APR朝食:昨日のホイリゲの持ち帰り
昼食@シェーンブルンの庭園でサンドイッチ 3.7€
夕食@オペラ座近くのブッフェ 18.8€
買い物:パン2.78€、ビールとライスプディング 2.27€
1MAY昼食:風致保護地区のLUXでブッフェ、まるで朝食のような。 22€
夕食:ホイリゲ再訪「アルテス・プレスハウス」 33.4€
2MAY朝食:パン 4.54€
昼食@Fisherman gate:お茶、ケーキ、ビール 1210Fl
スーパーで買い物:トカイワイン1099、他食糧 合計 2281Fl
夕食:ハンガリー料理、白身魚、ビーフとパプリカの煮込みなど 3310Fl
3MAY朝食:昨日のテイクアウト+ありのもので
昼食:グャーシュ、チキンのクリームマッシュルーム等 3700Fl
夕食:キャベッジキャピール、パプリカチキン+デザート 5736.5Fl
4MAY昼食:売店でソーセージや焼き鳥やポテト 2310Fl
温泉:ビール300、アイス230
夕食@Sirランスロット:中世の料理? 7850Fl
5May空港:お茶、ケーキ、スパークリングワイン 1845Fl
昼食@ヒースロー空港: 16£

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