1997 マレー半島

 タイのバンコクから、マレー半島を南下してマレーシアを縦断し、シンガポールまで。 2つの国境をこえ、ビーチリゾートを転々とし、ジャングルを抜け、中華料理に舌鼓をうつ。 豪華列車、オリエントエキスプレスも走る同じレールの上を列車で移動する。 深夜特急にも含まれるメジャーなルートだ。

旅程

1997年日程宿泊地
25APRNRT 1355 ✈ 1855 BKK UA821バンコク泊
26APRバンコク観光
夜行バス:サムイ島へ
車中泊
27APRスラ・ターニで乗り換え
正午にサムイ島
サムイ島泊
28APR砂浜のヤシの木しかないビーチで暇に過ごすサムイ島泊
29APRフェリー+バス:マレーシア入国、ペナン島へペナン島泊
30APRジョージタウン観光
ビーチへ
ペナン島泊
01MAYフェリー+マレー鉄道:KLへKL泊
02MAYKL市内観光KL泊
03MAYマレー鉄道:シンガポール入国シンガポール泊
04MAYシンガポール市内観光シンガポール泊
05MAYSIN 0800 ✈ 1545 NRT UA890
成田帰国
NRT:成田 BKK:バンコク SIN:シンガポール UA:ユナイテッド航空
UAオフィス(東京)で予約発券
NRT/BKK//SIN/NRT [BJZP/UA] JPY102,310

バンコク

 UA821便は定刻通りバンコクに到着。大急ぎで入国し、ドンムアンの駅から列車で バンコク中央駅に急ぐ(5B)。19:30にバンコク中央駅につき、スラターニ行きの寝台列車を 予約しようとするが、今晩も明日の晩も満席という。

 しかたがないので、とりあえず カオサンへ。旅行代理店で明日の晩のサムイ島行きのAircon BUS + Ferry を250Bで予約。

 バンコクの道路では相変わらずバイクがレースをしている。

サムイ島

  サムイ島行きのバスは1時間遅れて19:00にバンコクを出発。晩飯を食いそびれる。

  翌日7:30にスラターニに到着。バスを乗り換え、8:30に港へむけて再出発。10時のフェリーに 乗り込む。フェリーの中でホテルの客引きが写真をみせていろいろアピールしてくる。その中の一つのコテージを借りて、ビーチでほっとしたのが正午。

 ここは天国だ。白い砂浜とやしの木しかない。海は延々遠浅でいくら沖にでてもひざまでしかない。 水も透明で温かく、浸かりっぱなしで気持ちいい。 観光客もオフシーズンのためか、僕のほかに数人いるだけ。時間がとまったように長く感じる。 サムイ島のメインビーチから遠く離れているため、アクティビティーもなく、波の音以外 なにも聞こえない。押し売りもお土産やもない。天国だと思ったのに、ものの数時間で 退屈してしまった。でもいいところ。

  ビーチ沿いのコテージは、Hot Shower(本物)つきで1泊200B。周囲にはやしの木と 海以外なにもない。レンタルバイクを1日150Bで借り、島のにぎやかなところに遊びに行ったりする。メインビーチは、高級リゾートホテルが数軒たっていて、 お土産屋もある。海はやっぱり僕の泊まっている辺りのほうがきれいだ。

ペナン島

 一人旅で、とにかく退屈なので先に進むことにする。南下のルートは ハジャイ行きのバスがある。宿のマスターに相談して、一気に国境を越え、 マレーシアのペナン島までのBusをとる(550B)。

 まったく大移動であった。6:20に宿を出発、8時のフェリーに乗り、延々バスで南下する。 ハジャイに到着したのが15:00。ここでバスを降り、ペナン行きのバスのでる旅行代理店に行く。 ペナン行きのバスは16:30にハジャイを出発。高速ミニバスなのでスピードは速い。 17:30に国境を越える。17時を過ぎてしまったので時間外料金で10Bかかる。時計を1時間すすめ、 22:00にペナン島のジョージタウンに到着。

 65階だてのビル「コムタ」に上ると、ペナン島のジョージタウンが一望できる。

 宿はジョージタウンにとる。サムイのコテージから比べると天と地の差である。 シャワーは水だし、部屋は汚いし、高いし。

 いざビーチへ。リゾートエリアの中心、バトゥーフェリンギまでバスで1時間(1RM$)。 海はサムイ島に比べると、透明度は低く、急深で泳いだりつかったりするのには 不向き。パラセールやマリンジェットなどのアクティビティ向けである。 泳いでる人もほとんどいない。みな、高級リゾートホテルのプールで泳ぐように なっている。僕は何食わぬ顔でホテル前のビーチを歩いていたが、ビーチから一歩 ホテル側は宿泊者以外立ち入り禁止。ホテル内で楽しめる施設が充実しているようだが、 海としては魅力に欠ける。

 お皿にご飯を盛ってもらい、好きなものを好きなだけそれにぶっかける。 僕は、チキンカレーと野菜炒めをぶっかけた。これで3RM$。どれをどれだけ とるといくらになるのか、ちゃんとした計算式があるのだろうが、わかるわけもない。 ビールが1本4.5RM$を追加して7.5RM$が晩飯代。おいしいし、好きなものが好きなだけ 食べられるので大満足。

クアラルンプール

 ペナン島からバタワースまでのフェリーはなんと無料。8時発のKL行きの急行に乗る。 2等車で28RM$。定価よりもなぜか安い。オリエントエクスプレスなどのTVをみると、 なんだかうっそうとしたジャングルのような中を走る場面があるが、なぜかそんなシーンは まったくない。急行列車は日本の特急と同じで、窓は開かず、エアコンは効いている。 スピードもベトナムの特急に比べると比べ物にならないくらい速く、静かで、ゆれない。 車内に鶏もいなく、まったく近代的な乗り物である。タイの部分では鉄道に乗れなかったので 期待していたのだが、あっけないほど普通で14:15にKLに到着した。ジャングルと自然を堪能する のなら、やはり東海岸線を選ぶべきだったのか。

 真っ白で見事なイスラム様式の駅。

 KLでは午後2時ごろと、午後7時頃の2回スコールが規則正しくくる。で、とにかく暑い。 チャイナタウンに宿をとる (Backpacker’s Lodge)。トイレ・シャワー共同で30RM$。ファンもなく、換気扇のみ。 部屋はまぁまぁきれい。20RM$の部屋もあったのだが、窓もなく、階段の下で暗くて狭い。夜はまわりに屋台街が広がり、ロケーションは便利。

 人種のるつぼといわれるマレーシアの首都だけあって、中華街、インド人街、インドネシア人街 とあり、歩く人々もさまざまだ。近代的な高層ビルがたち、モスクがあり、中華街では屋台が並ぶ。 ただ、観光客が街をぶらぶら歩いて楽しいものは何もない。しかたがないので、セントラルマーケットで お土産の買い物にいそしむ。セントラルマーケットはそこそこ観光客向けのショッピングモールで 買い物をするぶんには面白い。さっさとKLを出発して、マラッカにでも寄ればよかったなぁ。

シンガポール

 7:30にKLをたち、国際急行でシンガポールへ。料金は34RM$というのは料金表通り。 隣の乗客のチケットはもっと安かった。どうも、Not refundable などの制限をつけた割引運賃が存在するらしい。列車はスムースに走り、ジョホール水道をわたり、 あっという間にシンガポールに到着した(13:20)。イミグレを抜け、町へ。 バスがわからなかったので、最寄りの地下鉄駅まで歩く。

 安宿街(というほどのもんでもないが)ベンクーレン通りへ行き、客引きにつかまり S$22の部屋におちつく。トイレ、シャワーは共同、壁は薄いベニア1枚。隣人はラジカセ鳴らしてうるさいし、反対の隣人は午前3時ごろ帰ってきてうるさいし。窓はないし。 いっそドミトリーのほうがましだったか?タイからきてだんだん物価が高くなってくるので 宿のランクはどんどん下がる一方。街もどんどん刺激が少なくなるので、逆ルートのほうが おすすめだと思う。

 シンガポールといえは、ショッピングというので、高級デパート街へ行った。 高級デパートには超高級ブランドがいっぱい入っており、僕のような旅行者には なにがなんだかわからない。

 シンガポールはごみのポイ捨てで罰金。ガムをかんでると罰金と、街の美観を 損ねる行為を厳しく取り締まっていることで有名だが、さぞかしきれいだろうと 思うと、意外と、日本よりずっと汚い。いたるところにごみは落ちてるし、見えないところはごみの山。これくらい厳しくしないと、 ごみだらけになってしまうので、厳しくしているんじゃないかなぁ。と思うほどである。 

 シンガポールもいろんな人がいる。工事現場のの看板が5カ国語で書いてあったりする。 アラブ人街へ行けば、モスクもあるし。アラビア文字も見かける。インド人街のリトルインディアにはお土産におもしろそうなものがいろいろ売っていた。

 晩飯はホーカーズという、屋根付きの屋台街(ビルの中にある)が安くておいしい。骨肉茶(バクテー)とライスでS$3.3。骨肉茶とは、にんにくやら香草で豚肉を煮込んだ スープ。

 遠くからでも、ドリアンを売っているところが嗅ぎ分けられるほど異臭を放つ 果物の女王。ひとつお土産にと、S$20も払って丸ごと購入。厳重にTシャツでくるんで ビニール袋で2重に縛って、リュックの底に隠して、リュックをさらに大きな 袋でくるんで。

 みごと空港のチェックインカウンターで嗅ぎ分けられ、ドリアンは飛行機には 乗せられないと拒否されてしまいました。仕方がないので空港のごみ箱に捨ててきました。 きっと、その後、空港中に異臭を放ったことでしょう。日本の植物検疫は、東南アジアのドリアンは持ち込み可能になっているのだが、 飛行機に持ち込めないのではどうしようもない。まったく。