直接の動機は、ユナイテッド航空のマイルが貯まったので、ビジネスクラスでバンコクまで行きたい。そういえば、ラオスって最近ちょっと耳にするし、1998年はラオス観光年をやっているらしい。
メコン川下りは面白そうだし。ルアンプラバンは世界遺産になったばっかだし。もしかして、旬がきてるんじゃないか?
19981年 | 日程 | 宿泊 |
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25APR | NRT 1835 ✈ BKK 2255 UA875便 ビジネスクラス | バンコク泊 |
26APR | バンコク観光 夜行バス:チェンライへ | 車中泊 |
27APR | バス:チェンライ→チェンセン ゴールデントライアングル観光 ソンテウチャーター:チェンセン→チェンコーン | チェンコーン泊 |
28APR | ラオス入国 フエサイ観光 | フエサイ泊 |
29APR | メコン川下り | ルアンプラバン泊 |
30APR | ルアンプラバン観光 | ルアンプラバン泊 |
01MAY | ルアンプラバン観光 LPQ 1630 ✈ VTE 1710 QV106 | ビエンチャン泊 |
02MAY | 友好橋を渡りタイ入国 夜行列車:ノンカーイ→バンコク | 車中泊 |
03MAY | バンコク着 | バンコク泊 |
04MAY | 水上マーケット観光 | バンコク泊 |
05MAY | BKK 0850 ✈ NRT 1430 UA827 ビジネスクラス 成田着 | |
NRT:成田 BKK:バンコック LPQ:ルアンプラバン VTE:ビエンチャン UA:ユナイテッド QV:ラオ航空 |
目次
Day 1. バンコクまで
空港に着いたのが遅かったので、タクシーでカオサンまで。織姫はバックパッカー初めてなので、ちょっといい目のNANA PLAZAに投宿する。A/C、Hotshowerで700B。なんと、4/25-26なノンアルコールDayということで、カオサンについてもビールが飲めない。コーラとかオレンジジュース。
Day2. チェン・ライへ
今日の夜行バス(VIPバス、一人550B)でチェンライに向かう。それまではやることがないので、カオサン周辺を散策。チャオプラヤー川を渡る渡し船にのって、あちこちいったり、果物を買ったりする。
カオサンからミニバンでバスターミナルに移動し、21時15分にチェンライ行きのバスがバスターミナルを出発した。
Day 3. ゴールデントライアングル
8時にバスはチェンライのバスターミナルに到着。すかさず、チェンセーン行きのローカルバスに乗り換える。8時40分発で10時10分着なので、約1時間半ほど走った。チェンセーンの町で朝食をとり、ゴールデントライアングルまでソンテウで向かう。

ゴールデントライアングルといえば、麻薬生産の秘密基地のようなイメージだが、すっかり観光地になっており、近くの少数民族の子どもたちがこんな風に観光客相手に出稼ぎをしてくれた。写真は、もちろん有料。

ここは、タイとラオスとミャンマーの3国国境となっており、メコン川を使って中国の雲南省の西双版納との水運がある。中国の船も来ている。

メコン川といっても、この辺はだいぶ川幅は狭い。ここからみたラオス側の風景。これから行くラオスだ。
ゴールデントライアングルをひとしきり観光して、ソンテウでチェンセーンに戻る。ここから、ラオスとの国境の町、チェンコーンに向かう。チェンコーン行きのソンテウがあるはずなのだが、見つからない。
たむろしておしゃべりしているソンテウのドライバーに尋ねたところ、チェンコーン行きは、もう昼過ぎには終わっているとのこと。
それでは、予定が狂う。ソンテウドライバーと交渉して、400Bで眼の前のソンテウをチャーターにしてチェンコンに行ってもらう。いざとなれば、金で解決するのが、サラリーマンバックパッカーの強みだ。

チェンコーンに到着。メコン川に面した、対岸にラオスを見るこのホテルで一泊(400B)。夜になると、こちらは電灯で明るいし、あちらは真っ暗だし。
Day 4. ラオス入国

こちらはタイを出国して、振り返ってとった写真。はい、パスポートにはちゃんと出国のスタンプを押してもらった。

そして、こちらが、メコン川の渡し船。国際航路ですよ。国際線。

そして、船で渡ったこちらが、ラオスの入国。
さてさて。ラオスの入国のスタンプを頂いた、とは言えない状況。イミグレは、両替もやっているんだが、今日はどうも両替の売上がよくなかったらしい。賄賂を払うか、もっと大金を両替するか。とのご要求。我々も1,000Bを62,000Kに両替したけど、金額としてはしょぼいレベル。
今日、ここの国境を越える日本人は我々含めて6人。これくらい集まると交渉力がある。要求は断固拒否。あっちも、じゃあVISAは出せないパスポートは返さない。パスポートの返却は明日の9時で、それまで指定したホテル(1泊250B)に泊まって外出しないように、とのお達し。こちら我々日本人は、そんなこと意に介さず6人でホテル探しをして1泊180Bでホテルと交渉。街歩きやぶらぶら観光し、夜は結束を固めたのだった。

そんな激しい交渉の傍ら、国境警備の警官と仲良くなって、銃を持たせてもらったり(撃たせてはくれなかった)。基本、フレンドリーなんだよね。

チェックインしたホテルからみたフエサイの町並み。
昨晩は川の向こうで一泊し、今日は川のこっち側で一泊。1日かけて、数百メートルの移動。国境は越えたけどね。
Day 5. メコン川くだり
さて、今日はこの旅のメインイベントのメコン川くだりの日である。

朝食をたべて、イミグレへ。パスポート&VISAの授与式みたいになっている。いや、そっちが悪いんだけどな。しかも、どういう訳かわからないけど、一人100Kを払った。6円くらい?
スピードボート

いよいよ、メコン川の川下りが始まる。船着き場はこんな感じで、日本人の団体5人がスピードボートに乗り込む。

ルアンプラバンまで一人300Bだ(なぜかタイバーツ払い)。昨日、一緒にラオス入りしたのは6人だったけど、1人は別ルートでラオスの奥地に進むらしい。なので5人。

すれ違うスピードボート。こんな勢いでメコン川を下った。本当はスローボートで数日かけて下るのもいいんだろうけど、サラリーマンバックパッカーはそうはいかない。

途中にチェックポイントのようなところが点々とあり、エリア毎にその地のオフィスにいってスタンプをもらう必要がある。そして、たいていいくらか払えと言われる。善悪はともかく、100Kくらい払えば顔が立つならと払うこともあるし、拒否することもあるし。
途中に立ち寄る村では、飲み物くらいは買えるのだが、Yes/NoもOne/Two/Threeも英語が通じない。なんとかなるのはタイ語のみ。

メコン川の船は観光ばかりではなく、地元の人たちの重要な移動手段でもある。この辺の少数民族の女性たちが民族衣装で乗ってきたり。

また、メコン川周辺に住む人々の生活を垣間見ることができる。

夕方になって、ルアンプラバンに到着。子どもたちがメコン川で水遊びをしている。

ルアンプアバンの船着き場だけど、こんな感じ。ここからソンテウで市内まで出て、RamaHotelというちょっといい目のホテルに投宿(2泊で49,000K)。
Day 6. ルアンプラバン
ここにきて、フエサイで両替した現地通貨のキップも使い果たしたので両替をしないといけない。なんなら、ビエンチャンまで飛行機で飛んでしまいたい。
世界遺産になっている有名な街、ルアンプラバンであるが、銀行に行っても日本円は両替できない。米ドルのT/Cもダメ。ここでお金として認識されるのはタイバーツと米ドル現金だけらしい。とりあえず、米ドル現金持ってたので両替。
それから、ラオ航空のオフィスに行き、ビエンチャン行きの航空券を買おうとしたのだが、ここも米ドル現金しか受け付けない。エアラインならクレカ使えると信じてた。米ドル現金はそんなに持っていない。日本円の現金と米ドルのT/Cしかないんですけど・・・と、しばし相談。航空会社で航空券を購入するという証明書をつくってもらい、その証明書をもって銀行に行くと、US$のT/CをUS$の現金に両替してくれるという。200USDのT/Cを195USDの現金に交換できた。これでなんとか、航空券を購入。
ルアンプラバンからビエンチャンは陸路でバスもあるのだが、国道沿いでイマイチ治安が悪いという情報があったので、飛行機とれてよかった。
これで、VISIT LAO YEARなんだぜ?って我々日本人旅行者5人はそろって首をかしげるのだった。

ようやく、観光を開始。ルアンプラバンは世界遺産の街にもなっている。近くの織物の村を訪問した。買い物もした。

路上の焼き鳥に舌鼓をうったり、美味しかった。

ルアンプラバンは世界遺産の街で、こんな緑につつまれて多くの寺院が点在している。小高い丘に登って見下ろしてみた。まあ、一言でいうなら「素朴」という言葉しか思い浮かばない。
夜は、メコン川を共に下った日本人5人で宴会をした。狭い街なので歩いていると必ずすれ違い、メシに行こうという話になる。
ここからは、皆それぞれの計画で散り散りになっていく。大急ぎでバンコクに戻り帰国しなきゃいけない仲間もいた。今、ここにいて間に合うんか?とか。(後日談:間に合ったらしい)
Day 7. ルアンプラバン
午前中に、ルアンプラバンの残りの観光を済ませておく。
パークウー洞窟

まず、ボートをチャーターしてパークウー洞窟へ。

メコン川の絶壁にある洞窟。中には所狭しと仏像が並んでいる。ただ、ひたすら仏像が並んでいる。特に秩序はない。
ボートはチャーターで30,000K、見物料は4,000Kであった。

昼食の写真。ビールが2,000K、スープ麺が1,000K、野菜炒めが1,500K。キップの紙幣がまるで食券のようで、食券何枚?って感じで出ていく。
ワット・シェントーン

寺巡りということで、まずはワット・シェントーン。ルアンプラバンを代表する寺院だということだ。別に入場料はかからない。寺なのでお布施をするのはご自由に。

こんな感じで、びっしりと書き込まれた壁画がすごい。
ワット・セン・スッカラム

こちらは赤い。こちらも美しい。

壁画がすごすぎる。ふつうに寺なので、こちらも入場料のようなものはない。観光客も特にいない。
ルアンプラバンの空港

さあ、これからあの飛行機に乗りますよ。炎天下の滑走路に長時間放置されていた飛行機は、我々が乗り込んでから電源が入れられた。つまり、機内はサウナ状態だ。CAが凍ったウェットティッシュのようなものを1枚ずつ配っていたがそんなものでも、ないよりはまし。ちなみに飛行機はソ連のアントノフAn-24を中国でコピーしたY-7という双発のターボプロップ。
そんな灼熱の機内は、離陸後高度を上げると、湿度を含んだ機内の空気が急に冷やされ、霧となり機内が白煙でつつまれたかのようになる。ふっと、一瞬で霧がかった機内ではどよめきが聞こえるが、機内の温度も下がっていき、快適になってきた。
無事、ビエンチャンに到着。
スタンプラリー

ラオスでは、県?を移動するたびにポリスチェックがありスタンプをもらう。パスポートに押してあるのは、入国のスタンプ。、別紙として国内でのスタンプ帳が渡される。
首都ビエンチャンは、さすが首都だった。クレジットカードで払える1泊25ドルの高級ホテルに宿泊した。
Day 8. ビエンチャン~タイ

あったあった!カンボジアでもあったけど、昔フランスの植民地だった国にはある、フランスパン。フランス直伝のバゲットは本当に美味しい。

ビエンチャンのバス停から国境までのバスに乗る。国境までバスで30分、運賃は1人400Kだった。国境では、まずラオス側の出国手続きをする。それから、メコン川にかかる友好橋を渡るわけだが、この橋は、シェアタクシーで1人1100Kかかる。徒歩で行けたかどうかはわからない。橋を渡ると、タイ側の入国手続き。
フエサイの国境とは全然違う。
タイ入国
ノンカーイの駅までTukTukで100Bで移動。

ノンカーイの駅に到着した。今夜のバンコク行きのA/C付き寝台特急のチケットを購入。二人で1,166Bだった。

あとは、昼食をとったり、橋を見に行ったり。列車の時間まで特にやることもなく、ベンチで寝たりして過ごした。

列車は19時にノンカーイを出発。列車の中では、食事の注文を取りに来てくれたので、ビールと、タイ風のスープを注文(あわせて200B)。食堂車じゃなくて、自席まで持ってきてくれて、下げてくれる。美味しかった。
Day 9. バンコク
列車は6時10分にバンコク中央駅に到着した。
カオサンパレスホテル(A/C、HotShower、ダブルで450B)に投宿。値段相応か、部屋がとても狭い。
この日は、SiamSquare方面に出かけ、マクドナルドを食べたり、バンコクの都会を満喫。夜はパッポン夜市で夕食、あとおみやげ物を買ったりなど。
Day 10. 水上マーケット

有名な水上マーケット。カオサンから往復200Bのツアーバスがあったので、来てみた。結構楽しめて、来てよかった。
Day 11. 帰国
朝、ドンムアン空港に移動し、ユナイテッド航空のビジネスクラスで帰国。
雑感
旬がきてるんじゃないか?と期待したラオスであったが、まだ早かったのでは?が感想。その分、素朴で不便な旅行を楽しめたので、わくわくしたけど。世界遺産のルアンプラバンですら、ただ寺があるだけで、観光客へのお膳立てはほぼ無いに等しかった。
一方、日本人バックパッカーの結束と協力は本当に素晴らしかったし、ラオスに来るくらいなので、みんな旅慣れているベテランで学ぶものも多かった。
計画と費用
1USDは132円。アジア通貨危機の影響でタイバーツは1USD=40Bくらい。1Bは3.3の計算になる。
ラオスの通貨はキップだが、両替の記録はこんな感じ。
4/28(フエサイ)1000B → 62,000K | 18.8K = 1円相当 |
4/30(ルアンプラバン) 100USD → 240,100K | 18.2K = 1円相当 |
なので、タイバーツの現金からの両替がやや良い。ちなみに、ラオスでは日本円の現金は両替できず。ドルのT/Cも両替困難であった。
トータルで現地費用が78,270円。半分弱が航空券とVISA代。ホテルはちょっとずついいところを選んだので高め。食費は、ラオスは激安といってよいだろう。
1. 航空券とVISA 230USD = 30,360円
ユナイテッド航空のマイレージプラスで50000マイルが貯まったので、東京のUAのオフィスで、二人でビジネスクラスでバンコクまでの無料航空券を取った。
ラオス国内線はルアンプラバンのラオ航空のオフィスで購入。米ドル現金のみということで危なかった。一人55USD x2 = 110USD。
ラオスVISAはフエサイの国境で、一人60USD x2 = 120USDで取得。支払いはタイバーツで2,400Bx2だった。ビザ取得の顛末は本文に記載の通り。
2. 移動+観光費 15,633円
4/25 | Taxiにて空港→カオサン 220B |
4/26 | チェンライまでのVIP BUS 550 x2 = 1,100B チャオプラヤー川の渡し船 1 x2 = 2B |
4/27 | チェンライBT→チェンセーン BUS 20 x2 = 40B チェンセーン ⇔ GoldenTriangle ソンテウ 10 x4 = 40B (往復) チェンセーン→チェンコーン ソンテウ貸し切り 400B |
4/28 | メコン川の渡し船(国際線) 20 x 2 = 40B フエサイ内の移動 Taxi 500K |
4/29 | Taxiにて船着き場 2000K メコン川下りのSpeedBoat ルアンプラバンまで 300 x2 = 600B Taxiにて船着き場から市内へ 2000K |
4/30 | レンタサイクル 4000K 織物の町までTukTuk 5000K |
5/1 | TukTukでルアンプラバンの空港へ 3000K Taxiでビエンチャンの空港から市内へ 5500K(7000Kを3人でシェア) |
5/2 | Busで国境の橋近くへ 400 x2 = 800K シェアTaxiで橋まで 1100 x 2 = 2200K TukTukでノンカーイの駅まで 100B A/C付寝台特急でバンコクまで 583 x2 = 1166B |
5/3 | バンコク市内をTukTukで乗り回す。60+60+70+80+80=350B |
5/4 | 水上マーケットを見に行くツアー 200 x2 = 400B |
5/5 | Taxiで空港まで 250B |
集計すると、4,308B+26,200K =15,633円
3. 宿泊費 13,143円
4/25 | カオサン NANA PLAZA A/C Hotshower 700B |
4/27 | チェンコーンの宿 400B |
4/28 | フエサイの宿 180Bで約束して、支払いは11000K |
4/29-30 | ルアンプラバンの宿 2泊で49,000K |
5/1 | ビエンチャンの宿 25USD なんとVISAカードで支払いができた! |
5/3-4 | カオサン カオサンパレスホテル A/C Hotshower、狭い 1泊450 x 2 =900B |
集計すると、2,000B+60,000K+25USD = 13,143円